今日は天王寺で12時から１時間程予定があり、その後、難波の高島屋で開かれている北欧デザイン展＆ムーミンマーケットに行く事にしていた。
・・・となると、途中お腹が空いてくる。ランチにしてもいいのだが、先日壊したお腹が完全には回復していない。来週には東京方面に行く事になっている。ここで食べ過ぎて悪化しては大変だ。
そう言えば、年末に買ったアフタヌーンティー・ティールームの福袋に入っていたティーチケットがまだ残っていたはずだ。高島屋にもティールームが入っている。あれを持っていこう。
いつも使っている財布に入っていなかったので、他の財布も見てみたが、ない。必要な物が肝心な時に見つからない、というのはよくあることだ。
出発の時間まで、まだ少しある。貴重品を入れている引き出しを探ってみる事にした。
整然と整理されている引き出しなら、すぐに見つかるのだろうけれど、普段の行いが悪く、色々な物が雑多に入った引き出しから目当てのものを探し出すのは、容易ではない。預金通帳や銀行で下ろしたお金の入った封筒など、文字通りの貴重品もあるが、レシートや必要かどうかもよくわからないカード類なども無秩序に詰め込まれている。時間がある時に整理しようと、取り敢えずこの引き出しに放り込まれた物の方が幅を利かせている。
前にここを整理したのは、一体いつだったろうか？
大体、きちんと整理された引き出しを持つ人間なら、必要な物がどこにあるか、探さずとも一発で言い当てられるだろう。
できないから、こんな事になっているのだ。出発時間が迫り、己を呪うが、途中で止める事がなかなかできない。
後少しだけ探そう・・・と思った時、見覚えのある赤いイラストが目に入った。
高島屋でムーミンマーケットや北欧雑貨を少しばかり見て回るうち、お腹も空いてきたので、北欧展は後回しにする事にした。買おうか迷った物もあったのだが、来週には埼玉のムーミンバレーパークに行くことを予定している。きっとそこでも、買い物欲を刺激されるだろう。一旦はカゴに入れた物を取り出し、5階のティールームへと向かった。
3時前のティールームは予想通り混んでいた。だが、わざわざ探し出したチケットの事を思うと、別の店に行くことは考えられない。ありがたい事に、この店舗の外側には椅子がずらりと並んでいる。エアコンの効いたデパートの中で、座って休憩を取っていればいいだけだ。
チケットは3枚見つかった。福袋を買って半年以上経つというのに、５枚のチケットの内2枚しか消費できていない。難波ではないが、アフタヌーン・ティールームのある地域にほぼ毎週通っている。ティールームに行かなかった訳でもない。月1は行っている。
では、なぜか。そもそも、ティールームに行く時はお腹が減っている時だ。そんな時は季節で変わるフードメニューや、ハーフサイズのケーキ類が３つ食べられるアフタヌーンセットに、つい目がいってしまう。フードメニューには、200円程足せばドリンクが付けられる。アフタヌーンセットにはそもそもドリンクが付いているし、単品にはない季節のケーキを選ぶこともできる。お腹が空いていないのならともかく、ティーチケットを使用しケーキを単品で頼むには、強い決意が必要だ。
チケットが10枚付いた豪華な方の福袋にしなくてよかった、と今更ながらに思う。
待っている間に渡されたメニューに目を通し、今日はアップルパイを頼む事にした。ドリンクは・・・単品で頼むとコーヒーが500円台なのに対して、紅茶は800円。季節のアイスティーも同じ値段だ。コーヒーより紅茶がお得だ、と、さもしい計算をしてしまう。お腹のことも考え、温かい紅茶にすることにした。それに、温かい紅茶はポットで出てくる。少し長居しても、手持ち無沙汰になることがない。つい頭の中で計算してしまう。
ポットとともに運ばれてきたアップルパイは、温められていた。そこに添えられた生クリームは、アップルパイに隣接した部分から少しずつ溶けかけている。
紅茶をカップに注ぎ、アップルパイを食べようとフォークを入れた所で、写真を撮り忘れていることに気づいた。よくあることだ。食べ終わっていないだけ、まだまし。
生クリームをすくい口に入れるが、期待していた甘味はない。ここの生クリームには砂糖が入っていない。小さい頃からケーキに塗られた生クリームの甘さに親しんだ者にとっては、生クリーム＝甘い物として記憶されている。分かってはいるが、毎回甘さを期待しては裏切られる。そもそもここのケーキは、アップルパイであっても甘さ控えめでヘルシーだ。添えられた生クリームに糖分が含まれていたら、せっかくのヘルシーさが台無しだ。
そんなことを考えながら、アップルパイと生クリームをせっせと口に運ぶ。
実は、食べながらこのブログを書いていた。ケーキの値段は860円。860円で(チケット代をいくらか先払いしているのだから、実際には1,200円位か？)お腹も満足し、ブログのネタまでもらえたのだから、上等じゃないか。860円を支払いながら、そんなことを考えた。
